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宮崎の紹介

世界基準の安全分析

食の安全分析センター
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食の安全分析センター

安全・安心を数値であらわす宮崎方式

食の安全分析センター

「安全性」・「機能性」・「美味しさ」の見える化に挑戦

2015年10月に開設した「一般社団法人 食の安全分析センター」は、宮崎県宮崎市にあり、国際認証IOS17025の認定を受けた「食の安全・安心を分析し発信」する独立検査機関です。IOS17025認定は、製品の検査・分析・測定などを行う試験所に対して付与され、国際標準に即した特定の条件下で数値測定ができ、製品や製品の材料・原料、性質について、国際的に定められた試験方法に基づいて試験結果を行うプロセスが実現できていることが前提となっています。

食の多様化に伴い、日本だけでなく、世界の消費者の食の関心事は、「経済性」よりも「栄養価」「安全性」に傾いています。その中で、宮崎県総合農業試験場が生み出した特許技術を使い、島津製作所や宮崎大学と連携して組織化されたのが「食の安全分析センター(以後、センターと表記)」です。

食の安全分析センター

安全な商品だけを市場へ送り出すために

宮崎では、このセンターとJA宮崎経済連がタッグを組み、市場に向けて出荷される農産物を抜き打ちでサンプリングして、残留農薬検査を実施しています。この残留農薬検査の対象は、年間6,000検体に及び、検体数は日本一です。「年間6,000検体」という数は、宮崎県内の農作物が安全と保証するに値する分析値として算出された計数で、残留農薬が含まれる農産物を市場に出回る前に排除できます。宮崎の次に多く残留農薬検査をしている自治体は、年間2,500検体を対象にしているそうです。

全国5位の農業産出額(2014年)の宮崎が、このように産学官連携で懸命に残留農薬検査に取り組むのは、「宮崎ブランドの信頼性の向上」に向けた取り組みを強化し、農家のリスク低減と健康機能性の向上を目指しているからです。またこの検査は国際認証を受けた機関で実施しているため、輸出先国の基準にも対応でき、意図せず混入した農薬もすべて検出することができます。輸出の場合は、輸出国の残留農薬基準値に合わせて検査をすることができるため、生産者と消費者だけでなく、輸出に関わるすべての業者のリスクを排除できます。その農薬検査は、世界初の「宮崎方式」と呼ばれる分析技術・装置をベースに実施され、500種類の農薬をわずか50分で1度に分析できるので、生鮮品のロスを極限まで少なくすることができます。

食の安全分析センター

豊かな食を支える

人口増加の一途をたどる世界において、また農業を支える人口が少なくなっている日本において、農薬を使わない農業の生産高は、現状の2割まで減ると言われています。人間に害が及ばないレベルの最低ラインの農薬を活用して、豊かな食を維持していくことも現在の農業が担う役割であり、農業経営を維持していく手段でもあります。そのために、最新の科学技術を駆使して食に関するリスクを取り除き、明示的に数値で示すことで宮崎県産農産物の安心・安全を提供していくことが「食の安心分析センター」の役割です。

安藤孝氏
インタビュー 食の安全分析センター 事務長
安藤孝 氏

科学情報で農業をサポートしたい

柔らかい笑顔と夢見る眼差しをもってそう話してくださったセンター事務長の安藤孝氏は、宮崎の残留農薬検査のエキスパートで、この技術を草創期から支える1人です。安藤事務長は、「この仕事の喜びは?」の問いに、『残留農薬検査が終わった後、農家の皆さんが「あーいかったー、うちの畑の野菜は安心やっちゃねー」と安堵し、笑顔で帰られる姿を見ること』だと教えてくださいました。お話を伺うあいだ、安藤事務長は、柔和な表情ながら、深い郷土愛と責任感に裏打ちされた「農家を科学的に支える強い思い」に満ち溢れていました。

安藤事務長は、国ごとに異なる検査基準に柔軟に対応できるよう、定期的に海外に出向き現地調査も重ねていらっしゃいます。少ないメンバーで運営している検査機関ですので、営業活動も自ら積極的に全国を回られているそうです。その度に情報を蓄積し、センターの機能強化を図る「果てしない向上心」を伺い、宮崎農業の科学的下支えの強固さを感じることができました。